目次
はじめに
皆様こんにちは!
記念樹を育てたい、と考えたときにどうやって樹種を決めれば良いのでしょうか。
見た目?香り?
縁起の良さ?花言葉?
もちろん、上記も大事ですし好きな樹木であることが一番なのですが、
・樹木の特性
・育成環境の条件
を知ることによって、より後悔しない記念樹を選べると思います。
鉢植えと地植えのどちらで育てるのか、手入れは自分でするのか業者に頼むのか、などなど。
既に決めている人は、確認のために。まだ決めかねている人は、その選択の一助になると思いますので、是非とも最後まで読んでみてくださいね。
樹木の特性とは
樹木の特性とは、
・樹勢の強さ
・樹高/草丈(自然に育ったときの、その樹が持つ高さ)
・耐寒性
・耐暑性
・耐陰性があるかどうか
・病気/害虫に強いか
・実をつけるかどうか
・常緑なのか落葉なのか
などであり、それぞれどういった所を見れば良いのか説明します。
樹勢の強さ
字の如く、樹の勢いのことです。勢いよく伸びる様を、樹勢が良い、樹勢が強い、と言います。
樹勢の強さ≒その樹の生命力の強さとも言えて、病気や害虫などの外的要因を除いて、樹勢の強い種類は丈夫で剪定などにもよく耐えることが多いです。
反面、大きくなりやすい種類でもあるので、こまめに手入れをする必要が出てきます。
樹高/草丈
苗や若い状態ではなく、十分に育ったときの高さです。樹高が低い樹種は鉢植えでも育てられる場合が多いです。樹高が10メートル〜20メートルなんてものもありますが、生長が早いことが多く、鉢植えで育て続けるにはコツと技術が必要です。地植えであれば、どこまで大きくするのか考えておく必要があるでしょう。気付いたときには自分で手入れが出来ない高さになっていた…なんてこともよく聞きます。樹高が高い樹種でも、矮性といって、あまり大きくならない品種がある可能性もあります。
耐寒性/耐暑性
どれ程の寒さ、暑さに耐えられるのかが分かります。お住まいの地域に適しているかどうかの指標になります。年々、夏の気温が上がっていますので、特に耐暑性をチェックしておくと良いかもしれません。耐寒性は越冬の仕方の目安に使えます。鉢植えを屋外で育てていた場合、野ざらしで越冬可能なのか、軒下に移すのか、室内又は簡易温室などに移すのか、などです。
耐陰性
日陰での生育に適性があるかどうかを示しています。観葉植物などを、部屋の中で育てたい方は確認しましょう。日陰に適性があったとしても、どの程度なのかも合わせて確認してくださいね。窓辺なのか、レースのカーテン越しなのか、置き場所に配慮が必要です。
病気/害虫に強いかどうか
病気や害虫に強い樹種もあります。ただし、種として強くても、個体差がありますし、環境に合っていなければ病気にも掛かりやすくなるでしょう。絶対的な指標ではないかもしれませんが、どの虫がつきやすいかなど、事前に知っていれば対処出来ますので、こちらも確認しておくと無難だと思います。
実をつけるかどうか
食用に限らず、実をつける樹種なのか知っておくと良いでしょう。例えば、クロガネモチの実は鳥が食べに来ることがあります。鳥がお嫌いな方は避けたほうが良いかもしれません。また、ヤマボウシの実は直径3センチ程で、完熟して落下すると地面で潰れることがあります。玄関脇のシンボルツリーとして植えると、潰れてドロっとした果肉が道路や自宅の外構を汚してしまうかもしれません(※ヤマボウシの実は食べられます。落下する前に収穫してしまうのも手です)。それから、お庭のフェンスを越えるようなところに夏ミカンや柿などが植わっていて、実が道路に落ちているのを見たことがありませんか?落下した実が人や車に当たると危険ですので、そちらも考慮すべき点です。
実をつける樹種だけれども、実をつけて欲しくない場合、希望の樹種が雌雄異株であれば、雄株を植える、というのも一つの手です。
常緑樹なのか落葉樹なのか
主に掃除の観点と見栄えの観点で考えていきましょう。
掃除としては、ずばり落ち葉です。
常緑樹は新しく葉が出た分、その都度落葉します。春先は結構な量の葉が落ちる場合もあります。ですので、一年を通して掃除することになります。ただし、落葉の量は環境及び樹種と樹齢にもよります。落葉樹は秋から冬にかけて落葉します。掃除の期間は常緑樹に比べて短くなるでしょう。
見栄えとしてですが、冬でも青々としているのは常緑樹です。窓辺の目隠し(例えばお風呂場の窓とか)で植えるなら常緑樹です。隣地や道路の目隠しとしても用いられます。落葉樹は四季を感じられるものの、落葉後は寒々とした印象を抱く人もいるかもしれません。
育成環境の条件とは?
植栽場所の確認
植栽場所を考えるには、まず、地植えで育てるのか鉢植えで育てるのかを決めます。地植えとは、地面に直接植えることです。
地植えの場合:外庭、玄関周り、中庭など。
地植えならば、活着してしまえば基本的に水やりは不要です。また、放置すると大きくなりすぎることがあります。
鉢植えの場合:ベランダ、バルコニー、庭、玄関周りなどの屋外。又は室内。
鉢植えですと、1年〜2年に1回、植替えの作業が発生します。また、水やりの管理が必要になります。尚、生長のスピードは鉢植えの方が遅くなります。ちなみに、植替えを嫌う樹があります。絶対に植替えが出来ない訳ではありませんが、適切な時期や天候など、植替え作業時には配慮しましょう。
お住まいの地域の環境について
日本は縦に長いだけでなく、高低差もあれば、降水量の違いも地域によって差があります。屋外で育てる場合は、気にされた方が宜しいでしょう。また、地域の環境だけではなく、地植えならば、植栽場所の土壌もチェックしましょう。樹種に合わせて土壌を改善する必要があるかもしれません。
日本でよく栽培されている樹種であれば、そう心配することもないですが、数年前から人気のあるオージープランツ含め、外国産ならば自生地と近い環境かどうか確認してみましょう。
手入れは自分か業者か
植木屋さんは樹が一本だけでも、鉢植えの植え替え作業だけでも、依頼があればやってくれます。
メインの依頼だけではなく、ついでに庭の除草を頼むとか、育て方や害虫駆除などの相談事があればいくらでも相談してくださって構いません。ただし、当たり前ですが費用が掛かります。
自分で手入れをすれば、費用はグッと抑えられるでしょう。しかし、大きくなった鉢植えの植え替えは一人では出来ないかもしれませんし、脚立で届かない程大きく生長した樹の剪定を無理して行った結果、怪我を負うかもしれません。また、樹形をキレイに保ちたいならプロに頼むのが一番だと思います。
例えば、樹が小さい間は自分で手入れを行い、自力での作業が辛く感じるようになったら業者に頼む、なんてこともアリですので、どのように手入れをしていくのか、考えておきましょう。
まとめ
折角の記念樹ですから、失敗したな、後悔したな、なんていう気持ちにはなりたくないですよね。また、枯れる可能性を少しでも下げたいと思うのも当然です。まだ、どの樹にするか決めていない場合、これらの特性や条件で絞り込んでいくのも良いのではないでしょうか。
コメント